それまで勤務していた東京大学医学部附属病院で経験してきたことを最大限に生かしつつ、“眼のことならときわ台村中眼科に任せれば大丈夫”と患者様にご納得いただけるクリニックを目指し開業。
良いスタッフに恵まれ、日々着実にクリニックとして成長し、患者様から認知されつつあった。
院内で起こる様々な問題に対応するために
“改善くん”と名付けたシートを用意し、ちょっとしたトラブルでも全て“改善くん”に記入し、素早くスタッフ間で共有し業務改善を繰り返し、徐々に洗練され、無駄なくミスを最小限にする業務の骨格ができつつあった。
院長が開院するまで勤務していた東京大学医学部附属病院眼科の黄斑外来で診断を受け治療方針が決まった患者さんの実際の治療(硝子体内注射)を当院で行うようになった。大学病院で全てを行うと患者さんの待ち時間や大学医勤務医師の負担が増大し問題となっていたが、大学病院とクリニックが密に連携することにより、患者さんの通院治療の負担が減るだけでなく、大学病院レベルの治療をクリニックでも受けられるようになった。
せっかく手術をしてよく見えるようなっても、術後に作った眼鏡が合わなくて患者さんに十分に満足していただけない。こんな悔しい思いを少しでも無くすために、クリニックのある同じビル内に眼鏡専門店“クリアビジョン”を開店。
メガネを処方した眼科医は、患者様が具体的にどのようなメガネを作成したかに関与できず、またメガネを作成する眼鏡店は、患者様がどのような眼の病気をもっていて見にくいのかまで分からず、目とメガネを総合的にフォローしてくれる場所がないことを長年、院長は懸案していました。この問題の解決のためには、眼のことをトータルで分かる眼科医が、メガネの作成にある程度関与することが必要であると考え、メガネのレンズの種類やフレームについてしっかりとアドバイスをし、そのメガネがちゃんと作成できるか確認しさらに、使用中のメンテナンスまでしっかりと総合的に行う施設としてクリアビジョンを開設。
患者様に信頼していただき、徐々に外来受診してくださる方が増える一方、大学病院で経験した長時間待ちの短時間診療になりかねない状況を憂慮しつつあった。メガネ専門店クリアビジョン開店にあたり増えたスペースに第二診察室を設置。第一診察室と同等の診察ができる設備を用意し9月から稼働。なるべく早く診てもらいたい患者さんの希望にお答えできるようになった。
豚眼解剖&白内障手術体験キッズワークショップ講師を務める
日本アルコン、原っぱ大学(https://harappa-daigaku.jp/)と共催で、アルコン社の最新設備を使用した豚眼解剖&白内障手術体験キッズワークショップを開催。現役の眼科の先生を講師に、本物の道具を使って、本物の豚の眼を解剖、手術を体感する。そのプロセスを通して、「頭でっかち」でないサイエンスマインドを育むことを目的としたプロジェクトで、以後コロナ禍が始まる前の2019年まで毎年講師として参加。未来の眼科医育成、ひいては未来の眼科医療への貢献のため子供達に本物の豚眼の解剖と、本物の白内障器械を操作して白内障手術を体験するお手伝いをした。
手術は熟練した執刀医が行う。その為に勉強し、日々努力し精進しつづけることが医師としての務めであることは間違いありません。しかし、しっかりとした手術を行うために最新の機械力を使う事により、手術の安全性と効率性を格段に高めることができます。この年、発売された世界シェアNo1のアルコン社の次世代型白内障手術装置センチュリオンを区内で初めて導入し、より安定性の高い手術を他に先んじて行うことができるようになりました。
国からの「ものづくり補助金」を得て、緑内障手術器械のトラベクトームを導入。従来から行われてきた緑内障手術の線維帯体切除術に比べ、より安全に手術を行うための器械であるトラベクトームを導入。これにより当院でも緑内障の観血的治療を行う事ができるようになり、緑内障患者様にとっての治療のオプションが増えることになった。
ときわ台本院から一番近くにある大学病院の日本大学医学部附属病院(日大板橋)との連携強化の一環として、日大医学部眼科学教室から代診医の定期的な派遣が開始された。また、手術においても日大板橋眼科の長岡泰司准教授を招聘し、当院で硝子体手術を行っていただける環境を整備した。その後、日大病院網膜硝子体チームトップの長岡准教授の手術をクリニックで提供できるようになった。
“眼科医療を通じて社会貢献をする”ことを理念として医療法人社団 明幸会を設立。
内覧会イベントとして、大東文化大学吹奏楽部、およびミウラメモリーズのコンサート、キラキラボールすくい、野菜詰め放題、VR体験、院内クイズ、トートバック配布などを行い、当日は1100人もの方にご来院いただいた。
院長に久保玲子先生をおむかえし、徳丸村中眼科を開院。
延床面積295㎡、ときわ台本院で培った知見をふんだんに盛り込み患者様に優しいクリニックになるよう工夫を凝らした設計となっている。ときわ台村中眼科と徳丸村中眼科をVPNで結び相互にカルテ閲覧できる環境を整え、ときわ台に来院しても徳丸に来院しても切れ目のない診療治療を継続できるようにした。
また、最寄り駅(東武練馬駅)からやや距離があるために、送迎車を用意しアクセスしづらい患者様の足として利用してもらうようにした。
日本大学医学部に資金提供をし寄付講座を開設
(http://www.med.nihon-u.ac.jp/department/gankasentan.html)。
目の前にいる患者様の治療だけでなく、未来の患者様のお役に立てるために眼科先端研究に対し積極的な投資を行った。
開院以来毎年12月に、一年間の反省と慰労、そしてくる年に向けての抱負を語る場として忘年会を開催していました。まさかこの後、新型コロナウイルスのパンデミックが起こり生活が一変することをこの時はまだ知る由もありませんでした。
学生時代はミスターサギックの名で手品を披露していた院長自ら渾身のマジックショーを披露(当然マスクなんてしていません)
この時すでにコロナは近づきつつあった・・・
ダイアモンドプリンセス号内のコロナウイルス感染が日本国内を騒がせ始めた頃から、それまでのSARSやMARSで得られていた知見を取りいれ早い段階で院内換気や消毒の徹底、マスク着用、待合室の人との間隔の確保など、取りうる対策を全て行うようにした。その後2年間(2022年2月現在)スタッフ誰一人としてコロナウイルスに感染することもなく、コロナ禍のなか患者様、及びスタッフの安全に最大限の配慮をしつつ診療を継続している。
コロナ対策をしつつ、スタッフのコロナワクチン接種を行いときわ台村中眼科、徳丸村中眼科ともに休診することなく診療を継続。
未来の患者様に対する貢献の一つとして、臨床治験(加齢黄斑変性症に対する硝子体注射薬、緑内障治療薬)実施クリニックとなり治験を開始。
ときわ台村中眼科LINEを利用してコロナワクチン接種希望者を募集し、一般患者様に院内でのワクチン接種を開始した。手軽に予約ができ、普段行き慣れたクリニックでコロナワクチン接種ができるようにし、眼科クリニックとして可能な限りコロナ禍に立ち向かえるようにした。
2022年6月に閣議決定された「経済財政運営と改革の基本方針2022」における医療DX(デジタルトランスフォーメーション)推進の第一歩と位置づけられたオンライン資格システムを早い段階で両院に導入。患者様の直近の資格情報などをオンラインで確認できるようになり、保険証による受診で発生するトラブルによって患者様が不利益を被ることを減らすことが可能となりました。
院長の村中は、「眼科の実力=医師の実力+器械の性能」と考えています。特に目の奥(眼底)は、観察する器械によって見える範囲、見える精度に天と地との差があります。その眼底を観察する強力な武器として現存する世界最古の光学機器メーカーの一つといわれているドイツのCarl Zeiss(1846年設立 江戸幕府が天保の改革とかしていたころ設立)の最新眼底カメラであるクララスを両院に導入しました。これにより従来よりも圧倒的に広い範囲の眼底を、肉眼で見たままに近い状態で記録に残すことができるようになりました。
院内研修として類人猿診断を実施。スタッフ間のコミュニケーションを活発化するために、それぞれのスタッフの特性を理解する一つのツールとして、両院スタッフ全員参加で開催。
この日「新型コロナウイルス感染症」の扱いが、2類相当から5類感染症に移行された。2020年年初から始まったコロナ禍は、一区切りを迎え徐々に以前の生活(とはいえ、以前とは少し変化した生活)を取り戻しはじめた。
コロナ禍で自粛していた各種の集まりを少しづつ解禁するようになった。コロナ禍中に入職したスタッフの歓迎会を開催できずにいたため、4年ぶりに歓迎会を開催。一つの空間に集まってワイワイとコミュニケーションする重要性を改めて実感した一日だった。
2023年はChatGPTをはじめとする生成AIの普及が一気に進んだ年であった。その一方で労働人口減少による人手不足も顕在化してきており、業務の効率化が喫緊の課題でもあった。普及し始めた生成AIについてスタッフの理解を深め、業務効率化につなげるために、院内職員研修として「AIを知ろう!使おう!仕事に応用しよう!生成AIの体験講座」を開催。スタッフ自ら生成AIを使い、文章や画像の生成を体験し、業務への応用をディスカッションした。
良質な医療を提供するためには、人間にしかできない温かみのある仕事にスタッフが専念できる環境を整備する必要があるとの考えから、自動釣銭機を導入。スタッフの事務仕事を軽減し、将来的にキャッシュレスにも対応できる環境を整備した。
視野検査は眼の機能を評価するうえで、非常に重要な検査です。IMOは両眼開放した状態で、従来よりも短時間で検査できる装置です。従来型の装置と併用しつつ、患者様の視野検査の負担を軽減できるようになりました。
忘年会を4年ぶりに実施。参加者の中には、「人生で初めて忘年会に参加した。」というスタッフもいて、長かったコロナ禍を実感。