老眼が教える、ヒトの動物としての寿命

こんにちは。板橋区にある、ときわ台村中眼科の村中です。

本日のコラムは、「老眼が教える、ヒトの動物としての寿命」です。

人類が誕生して400万年とも800万年とも言われていますが、いつから人類はメガネで矯正する方法を手に入れたのでしょう?

それは、長い長い人類の歴史からすると、つい最近と言っていい13世紀後半にヨーロッパだったと言われています。それでは、それまでの人類は、近視や老眼になったらどうしていたのでしょうか???

“人間五十年、下天の内をくらぶれば、夢幻の如くなり・・・”

有名な敦盛の一節ですが、日本人の平均余命が50才を超えたのは、実は最近で戦後間もない1947年です。つまり、つい最近までは、人類はパソコンもテレビも電灯もない世界で生きており、近視になる人はほとんどおらず、また、老眼になっても困る前に一生を終えていた・・・。

だから有史以前の人類にはメガネも眼科医も必要なかった、というのが上記の問に対する答えになると思います。

神様は、きっと50年くらいの寿命を想定して、人体を作ったのだと思います。その想定を超えて長生きできるようになったため、メガネが必要となってきた。少し皮肉な感じもします。