人間は、緊張すると呼吸が浅くなってきてしまいます。
呼吸が浅くなると、血液中に酸素濃度が低下し、それを察知した心臓が血流を増加させるためにドキドキしだします。
心臓がドキドキし始めると、さらに緊張して呼吸が浅くなる・・。緊張しすぎること、このような悪循環に陥ってしまいます。
それを予防するためにも、当院では手術室では深呼吸をしてもらうように、指導しています。
深呼吸といっても、胸で呼吸するのではなく、お腹で呼吸する腹式呼吸を心がけ、特に息を吐く時は口をすぼめてゆっくり吐き出すようにしてもらっています。
手術室に入ってきた時は、いつもよりも血圧が高かった患者様も、呼吸を整えてもらうだけで、スッと不思議なくらい血圧が下がってきます。
緊張すると、呼吸どころではなくなるものですが、あえて呼吸に意識をもっていくことにより、患者様ご自身が楽な気分になり、安全に手術をすることができるようになります。